BBソフトサービス主催「〜業務アプリ開発者で集う〜 開発ツール積極活用セミナー」レポート!

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2015年12月8日に日本マイクロソフト品川本社にて、BBソフトサービス社主催セミナー「〜業務アプリ開発者で集う〜 開発ツール積極活用セミナー」が行われました。この日のセミナーは、ソフトウェア開発管理者様に向けたもので、グレープシティ社と日本マイクロソフト社という、ソフトウェア開発ツールを手がける大手2社による講演で構成されたものです。開発生産性向上のために役立つツールや現場の生産性を向上させる方法について詳しい説明があり、好評を博しました。そこで今回は、セミナーにいらっしゃることができなかったソフトウェア開発管理者様に向け、一部ではありますが、その模様をレポートさせていただきます。

Visual Studioのパートナー・ComponentOne Studio

開発現場への要求と課題

セミナーはグレープシティ社の森谷氏の講演からスタートしました。

「弊社・グレープシティの開発支援ツールは累計600万ライセンス以上の販売実績があり、月間1,800ライセンスの出荷数と80,000件を越えるユーザー登録があります。そんな弊社が手がける製品『ComponentOne Studio(コンポーネントワン スタジオ)』について本日はお話させていただきます」

「現在の開発現場の管理者様にはコストを削減したい、短納期で開発したい、品質を確保したいというお気持ちがあると思います。しかしながら、クライアント様からの開発現場への要求は非常に高いですよね。ひとつが高度なUIに対する要求です。たとえば『タッチしても反応しないの?』ですとか、『メニューはExcelのアレ(リボン)みたいにならないの?』といったものです。しかし、そういったUIの開発には莫大なコストがかかることはあまり知られていません」

「また、システムの刷新や、PC(パソコン)の刷新によりディスプレイの解像度が上がり、画像がうまく表示されないといった事態にも対応しなければなりません」

ComponentOne Studioによるソリューション

「ComponentOne Studioを用いれば、そういった高度なUIへの対応やテクノロジーの変化への対応が低コストで実現できます。グリッドやチャート、帳票などの業務アプリケーションでは必須となるコントロールをはじめ、スケジュール管理機能を備えるガントビューコントロール、コントロールのサイズをフォームの大きさにあわせて自動調整してくれるコントロール、メニューをExcelのリボン化することができるコントロール、和暦の入力ができるコントロールなど、さまざまなコントロールをComponentOne Studioは持っているからです」

「また、ほかにも日付や時間と連動した予定の管理を簡単に実現できるイベントカレンダーコントロール、地図を活用したアプリケーションを作成できるコントロール、ツリービューを持った.NETアプリケーションを作成できるコントロールなども搭載しています。そして常に最新のVisual Studioと.NET Frameworkに対応してバージョンアップを続けています。」

ComponentOne Studioの詳しい機能の説明はこちら

「Visual Studio with MSDN」最新情報と生産性向上のための活用方法

Visual Studio 2015 最新情報 〜 変わるマイクロソフト 〜

セミナー後半は日本マイクロソフト社の武田氏による講演です。

「日本マイクロソフト社の開発ツール推進部で、Visual StudioやMSDNの技術営業をしております武田と申します。今回はVisual Studio with MSDNの最新情報、生産性向上のための活用方法についてお話します」

「Visual Studio 2015のキーワードは『変わるマイクロソフト』です」

「これが『変わるマイクロソフト』を体現した、マイクロソフト社の最新開発プラットフォームです(写真上)。注目してほしいポイントとしては、クライアント側と、サーバー側ともにマイクロソフト以外のテクノロジーが入っている点です」

「次に.NET Frameworkです。.NET Frameworkは2つあります。ひとつは従来の.NET Framework。WPFやASP.NETなどで動作するアプリケーションを開発できます。Visual Studio 2015にはこれに加え、.NET Core 5というものがあります。従来の.NET FrameworkはWindowsのプラットフォームでしか動きませんが、.NET CoreはLinuxやMacでも動きます。これが大きな違いのひとつです」

「また、これまでと大きく異なるのが.NET Frameworkのオープンソース化です。.NET Core 5ランタイム、ライブラリ、ASP.NET5サーバースタック、コンパイラー(Roslyn)などの従来の.NET Framework以外のソースコードがオープンソース化されています。オープンソース化により品質の低下を心配されるかもしれませんが、製品の方向性は基本的にマイクロソフトが決めているので心配ありません。品質は変わらず、情報を公開、これが新しい.NET Frameworkです。」

Visual Studioも大きく進化しています

「Visual Studio 2015の話に移ります。まずはクロスプラットフォーム開発です。Visual Studio 2015では、Apache Cordovaがサポートされています。HTML5とJavaScriptのWeb開発技術を利用して、Windowsストア、iOSやAndroidのモバイルアプリケーション開発が可能になりました。また、C#でモバイルアプリケーション開発する場合はXamarinとの連携が可能になっています。C++でもネイティブでAndroidのアプリケーション開発が可能です。もちろん、デバッグ実行もサポートされています。Windowsのアプリケーションだけでなく、iOS、Androidなどのアプリケーションも開発できる、それがVisual Studio 2015の大きな特徴です」

「マイクロソフト社の開発プラットフォームは開発生産性の向上にも貢献します。開発基盤のTeam Foundation Serverへ開発に関する情報を蓄積しておくと、そのデータをもとに自動作成されたグラフや表で、自分のタスクがどれだけあるか、バグがどれだけあるかなどを可視化できるようになっています。また、その表やグラフをExcel、Microsoft Projectからシームレスに連携することも可能です。普段使い慣れたツールで開発プロジェクトの進行を管理できるようになっています」

セミナーは講演だけでなく、製品のデモンストレーションや質疑応答タイムも大いに盛り上がり、大盛況のなか幕を閉じました。今後のBBソフトサービス社主催のセミナーにもどうぞご期待ください。

  • 本レポートに記載されている製品情報などは2015年12月の内容となります。今後のアップデートにより内容が変わる場合がございますので予めご了承ください。